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Unfortunated odaiji

僕の残念はみんなの微笑み。生活にちょっとした「クスッ」を。

隣同士


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ある時、お友達の女子・ともちゃんに誘われた。

 
奥野さん、サントリーの野球のペアチケット当たったから見に行こうよ!
 
はいはいはいはいはいはいはいはーい!
 
なんて積極的な返事をするほど僕は安い男じゃない。そういう時こそ少しでも高く売るのが交渉術というものだ。
 
 
 
 
よよよよよよよ喜んで!
 
だって可愛いんだもん。おじさんキラーだね。
 
 

 

 
何時に待ち合わせようかー。
あたし野球知らないのー。東京ドーム初めてなのー。いろいろ教えてね♡
 
おい!女の子との会話って楽しいな。多分野球の内容関係なく楽しくなること請け合いだ。
 
 
「どうせ失敗するよ」みたいなやっかみがあっても、
 
きーにーしーなーいー。
 
 
待ち合わせ場所は東京にあるドーム球場の最寄り駅。階段をテテテテって降りてくる彼女、可愛い。もう野球見ないで飲みに行ってもいいや。
 
これこれ。このハガキをチケットに替えてもらうんだって。22番ゲートって書いてあるんだけど、22番ゲートってなに?
 
このドーム球場ってすっごい大きいからさ。
入り口がいくつもあって、それぞれに番号が振られているんだよ。この22番っていうのは結構近いところにあってね・・・。
 
 
ドーム球場に一回でも行ったことのある人ならよくわかってることでも目をキラキラさせながら喜んで聞いてくれる彼女。うおおおお以前にこの球場に来ていて良かった!
 
さ、22番ゲートにたどり着くと、そこから視界に入るところにある仮設テント。どうもこのところ、仮設テントにはご縁があるのだろうか。
 
さあそこへ彼女と訪れ、チケット2枚に交換してもらったよ・・・。
そしてもぎってもらう直前に彼女から
 
どういう風に入るのー?
 
と聞かれ、心がツヤツヤした状態で教えてあげようとチケットを覗き込んだ瞬間、違和感が走る・・・。
 
彼女の席は115
僕の席は同じ列なんだけれど105番。
 
おいこら、隣り合ってないじゃないか!
 
これ末尾はチェックコードで10の位が隣り合わせを意味してるってことじゃないよね?
末尾から順に並べているわけでもないよね?あ、それでもだめか。
 
一気に心がカサカサになりましたよ。あのチケット引き換え嬢めぇ、俺と彼女の恋路を邪魔するなんて・・・。
 
可愛いじゃないか♪
 
 
まあ可愛いだなんておくびにも出さず、仮設テントにダッシュする僕。
 
ちょーっちょっちょっちょっちょっ。二人で来てチケット交換してもらったんですけれど、これ、隣り合ってませんよね?
 
声が裏返っていたかもしれない。けどいいや。
 
交換してくださいよ!
 
と物言いしたのは、さっき交換をお願いした引き換え嬢ではなかった。話しかけられないからね。
 
しばらくお待ちください。
大相撲の審判が競技するかの如く、仮設テントの中でチケットについて協議する引き換え嬢たち。ぱっとみ、責任者っぽい人が居ないのはなんでだろう。僕の視界にはいらなかったのかな。
 
出た結論は、行司差し違えのためチケットの交換。まあ物言いとか行事差し違えは数駅向こうにある国技館である話なんだけれど。
 
 
あぶねーあぶねー。せっかくの野球観戦を離れた席でするところだったよ。
くわばら、くわばら。
 
 
 
 
チケットの連番を確認しきった僕には死角がない。あとは受付して観戦するだけだ。
野球は、たのしかったよ。往年の名選手がワイワイ出てきて、昔ながらのファンが楽しめる様々な好勝負を再現してくれた。槙原vsバース・掛布・岡田とかね。
 
なんで今盛り上がってるの?
 
なんて質問に答える僕はもう野球が楽しいんだかともちゃんと話しているのが楽しいんだかわからない。いやでも楽しいんだよ。楽しい。
 
 
ただ、それを僕と彼女はビール片手に指定席の関係ない「立ち見エリア」で主に観戦してしまった。なんかそこでまず見ていたら楽ちんでねえ・・・。
隣同士だけじゃなくって、前と後ろになったり、立ち見も楽しいもんだと思っちゃった。心のツヤも取り戻せましたよ。ともちゃんは立ってるのが全然平気な子で、帰りも3駅分くらい一緒に歩いて帰ってきたくらいだった。肌がべとべとになりかけたけど。
 
 
あれ?もしかして座席の連番、関係なかった?