Unfortunated odaiji

僕の残念はみんなの微笑み。生活にちょっとした「クスッ」を。

どうしおーる


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渋谷の駅ビルの4階にある某チェーン系カフェ。

 

日曜の昼下がりってんで空き座席もほとんどないところだったんだけれど、このお店は座席確保用の小さなスタンドを用意してくれているから、1人で訪れた場合でも割と簡単に座席をキープしてコーヒーを購入できる。

 

 

テイクアウトのところは外国からの旅行者っぽい人で行列もできてたけれど、それは横目に店内のレジに並ぶ。

 

「アイス豆乳ラテのエルサイズ。ラージねラージ。」

 

エルって発音を「えむ」って理解されたことが何度もある滑舌な僕は「エル」と「ラージ」を並べて伝えるようにしている。通信手順の標準化におおいに貢献できる伝え方だろう。

 

でもってラージのアイス豆乳ラテを持って座席に向かった瞬間、そこには想像していない光景があった。

 

まあ勘のいい人はわかるだろう。理論や常識が通じない地球上の地球外生物「obachan」だ。今日は2人、1人はきな粉色のサボテンみたいな髪型をしている人で、もう1人はバイオレット。セクシャルバイオレットナンバーワン。

 

物事を論理だけで決めつける人なら「そこは僕が予約した席なんですよ。ほら、このフダがあるでしょ?」と言えるだろうし、女性専用車両に法的根拠はないとか言って居座るYouTuberのような喧嘩したがりであれば権利をたてにガミガミ言ってどかせるところ。

 

でも僕はもう歳をとってしまった。言えば言えるけれどいちいち争いを起こしてたらせっかくかったアイス豆乳ラテが美味しくなくなるし、obadhanとの争いはどのような精神的疲労を産むかわからない。

 

だいたいリザーブスタンドの仕組みを知らない人たちなんだから、そんな理屈が通じるとも限らないのだ。

 

アイス豆乳ラテと、水の入ったコップ、紙ナプキンを置いたお盆をもって立ちすくむ僕。見渡す限り席は空いていない。

 

そばにいた男性スタッフに「おばちゃんに席取られちゃったんですよね・・・」と言ったら、数分ののちに空いた席をダッシュで確保していただき、なんとか座ることができた。男性スタッフもきっとはじめてのことではないのだろう。はにかんだようなその笑顔は「そうなんすよ。ルール守らないんですよね。争わないでいただいてありがとうございます」と言外に語っているようなきがした。気がしたんだ。きっとそうだ。

 

一時はどうしおーるだった僕だけれど無事に着席。こうやってiPadを駆使してブログを認めることができたわけだが、書いている途中にとなりに座った大学生っぽい女性は僕の姿を見たからか、他の場所に席替えした。

 

となりの席、だれかのリザーブ席でもないのに。

 

どうしおーる。