Unfortunated odaiji

僕の残念はみんなの微笑み。生活にちょっとした「クスッ」を。

丸く収める


スポンサードリンク

大阪に出張に来てる。

 

来ると昼ごはんで食べたくなるのは、なぜかいつも「かすうどん」だ。たこ焼きやお好み焼きのような粉物じゃあなくって、だいたいいつもかすうどん。

 

なんとなく場所を覚えちゃってるから、立ち寄る場所も決まっちゃってる。そこが最高かどうかわからないんだけれど。

 

 

訪れたのは11時45分ごろ。平日だったので、お昼の混雑直前ってところだ。

食券を買おうと自販機の前に立つと、なにやら心躍らせる写真が出ている。そう、それは、生卵。

生卵だとか卵かけごはんとか大好きなのよぼく。

 

なんか、すげえ健康で濃厚で美味しいたまごらしいのよね。ああ、これはぜひたまごを食べたい。ライスもあるしたまご丼もあるなあ…。どうしよ。

 

熟慮した結果、一番身体に負担がかかる

・かすうどん

・ごはん

・生卵

を注文し、うどんと卵かけごはんを食べることにしたよ。ああ、今日も糖質超過。

 

「おまちどうさまー」

 

キツネ顔で美人の女性店員からうどんとごはんを受け取るのは悪い気分じゃない。厨房でテキパキと働く様も悪くなく、ちょっといい気分でうどんを食べ始めた。

 

ふと、あることに気づく。

 

あれ、生卵が、ないぞ??

 

見てみたら事情がわかった。卵は僕からよく見えるところにあったんだ。

そう。かすうどんの中に卵が入っていたのよね。月見かすうどんになってたってわけ。

 

え?え?いやいや、うどんとごはんと卵頼んだら、卵はごはんに行かない?せめて別皿に入れない?

え?そもそもうどんとごはんは一緒に頼まない?そりゃごもっとも。

 

注文して、到着して、状況を理解したころには11時55分くらいになっていた。もう昼時。あとからあとから客が来て行列もできている。

 

「おいねえちゃんふざけるなよ!たまごはごはんにかけるんだよ!」

 

と心の中で叫ぶもののここでゴネても他のお客様の迷惑になります(お店の人側が言う言葉)ので強気にも出られない。それに結局、卵はぜんぜん嫌いじゃないしむしろ大好きなんだ。

 

券売機に走っちゃったよね。80円だして生卵のチケット買ってテーブルへ。お姉さんに

 

「ごはんにかけて食べたかったんだよね」

 

と券を差し出したのがこの日最大の抵抗。

 

お姉さん、悪いと思ったのか思わなかったのか

 

「ごめんなさ〜い」

 

と笑顔で卵を出してくれました。

 

「醤油もいりますか?」

 

どんどん語尾が上がっていくふうの関西なトーンと、キツネ顔の笑顔で、結局許しちゃった。

 

キツネ顔の美女は満月のような笑顔ではないけれど、三日月のような笑顔も悪くない。

 

かすうどん700円。ごはん150円。生卵80円×2個。締めて1010円。

本来ならうどん700円だけでよかったけれど、追加の310円は三日月の笑顔代でヨシとしましょう。

 

丸く収まるんじゃない。

丸く収めるんだ。

 

あ、卵の味は普通だったよ